動注治療

 私たちの体には、健康を保つために大事な血管の他に、病気の原因となる「モヤモヤ血管(新生血管)」があり、これが痛みの原因になることがあります。
 動注治療は、手首や足首から細い針やチューブを使って抗生物質を直接注入し、このモヤモヤ血管を詰まらせる治療法です。これにより、炎症や痛みを和らげることができます。
 この治療は、ヘバーデン結節、母指CM関節症といった慢性的な痛みの部位に効果があります。
 治療を受けた患者さまの8割以上が効果を感じています。副作用はほとんどありませんが、まれに内出血や薬のアレルギー反応が起こることがあります。

※当院では、まず保存療法を試みます。それでも痛みが軽減しない場合に限り、動注治療を提案いたします。そのため、初診時には保存療法を基本としておりますが、他院で治療を受けられていた方は、ご相談によって初診時に動注治療を検討する場合がありますので、お気軽にお問い合わせください。

下半身の症状

提供元:Okuno Clinic. 奥野 祐次医師

 

手・足・肘にこのような症状はありませんか?

おして痛い箇所がある

じっとしていても痛い

朝の動き出しが痛い

痛い場所が腫れている

寝ているときに痛みがでる

激しく動いた後に痛みが増す

 

対象となる疾患

へバーデン結節

母指CM関節症

足底腱膜炎

外反母趾

母趾種子骨障害

腱鞘炎

有痛性外脛骨

アキレス腱炎 など

 

治療について

 この治療は、一般的な注射針や点滴で使う細いチューブを用いて、手首や足首の動脈に直接薬を注入する方法です。
 治療は約5~10分で終了し、その後すぐにシャワーや入浴をしていただけます。ほとんど副作用はありませんが、注射した部位に内出血が起こる場合や、まれに薬剤アレルギーがみられることがあります。
 治療時間は、症状や痛みの範囲によって個人差があります。

膝靱帯損傷

提供元:Okuno Clinic. 奥野 祐次医師

膝靱帯損傷

提供元:Okuno Clinic. 奥野 祐次医師

 

治療の流れ

 1.処置室のベッドに横になっていただき、超音波で動脈の状態を確認します。
 2.穿刺する部分の皮膚を消毒し、痛みを感じにくくするために局所麻酔をします。
 3.細い針を使って、超音波で動脈の位置を確認しながら針を刺します。
 4.薬を注入し、手技が終了します。その後、針を刺した部分を5分ほど圧迫して止血します。全体の手技時間は約10分です。

※ 薬を注入した後、手や足が一時的に熱く感じることがありますが心配ありません。
※ 手技後に軽い内出血が見られることがありますが、通常は問題ありません。

 

治療効果

 ヘバーデン結節や足底腱膜炎の患者さまでは、治療前の痛みと比較して、痛みが半分以下になったと答えた方が約70%です。半分以下にはならないまでも、何らかの効果を実感された方は90%以上です。治療効果は、治療後すぐには現れず、1~2週間後から感じる方が多いです。経過によっては、2回ほど治療を受けていただくこともあります。

 

自由診療料金(税込)

この治療は保険適用外のため、自由診療となり、費用は全額患者さまのご負担となります。

手の動注治療 治療費
対象疾患:へバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症 など
  • 片側:27,500円
  • 両側:38,500円
肘の動注治療 治療費
対象疾患:テニス肘、ゴルフ肘、野球肘 など
  • 片側:33,000円
  • 両側:44,000円
足の動注治療 治療費
対象疾患:足底腱膜炎、外反母趾、アキレス腱炎、痛風 など
  • 片側:33,000円
  • 両側:44,000円

 

リスク・副作用

・カルバペネム系抗生物質にアレルギーのある方や、血液をサラサラにする薬を服用している方は、この治療を受けることができません。
・薬を注入した際に、皮膚の変色や痛み、違和感が生じることがありますが、ほとんどの場合、一時的なものであり、数十分から数時間で改善します。皮膚の色の変化や皮下出血が2〜3週間続くこともありますが、自然に治ります。
・抗生物質に対するアレルギー反応が生じることもあります。これには、蕁麻疹、吐き気、ショックなどが含まれます。

 

オクノクリニックとの
ライセンス契約

 この治療はオクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発されたものです。
 当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び動注治療を行なっております。

膝靱帯損傷